地方競馬でまたも八百長発覚!?知られざる真実を徹底的に解明!
今回オトナの競馬で取り上げるのは、今ニュースやSNSで話題となっている競馬八百長事件について。

そもそも今回の競馬八百長事件は、とある問題を調査していく内に発覚しました。
まずは、そんな競馬八百長事件が発覚した経緯から解説していきましょう。
騎手が馬券を購入!?所得隠しが行われていた?
今回の競馬八百長事件が発覚した発端は、笠松競馬の騎手と調教師が所得隠しを行っていたことが明らかになったのが始まりです。

なんと岐阜県警の強制捜査から、笠松競馬の騎手3人と調教師1人が競馬法違反容疑で逮捕。
それだけでなく、この調査により4人を含む多くの競馬関係者が内部情報を悪用し、総額3億円を超える所得隠しが判明しました。
そんな、上記の調査で指摘された所得は八百長レースを企てたことによる利益だと元調教師が認めたことで話題を呼んでいます。
そもそも競馬には「競馬法」というもの法律が存在し、特定の人は馬券の購入や譲り受けをしてはいけないという決まりがあります。
【引用】
次の各号に掲げる者は、当該各号に定める競馬の競走について、勝馬投票券を購入し、又は譲り受けてはならない。
⑦中央競馬の競走に関係する調教師(競走馬の飼養を行う者を含む。以下同じ。)、騎手及び競走馬の飼養又は調教を補助する者 中央競馬の競走
⑧地方競馬の競走に関係する調教師、騎手及び競走馬の飼養又は調教を補助する者 全ての地方競馬の競走
⑨日本中央競馬会、都道府県又は指定市町村が勝馬投票券を発売する海外競馬の競走に関係する調教師、騎手及び競走馬の飼養又は調教を補助する者 当該海外競馬の競走
⑩その他競馬の事務に従事する者 当該競馬の競走
出典:競馬法第29条
つまり、騎手や調教師らは当然ながら馬券を購入してはいけないということは法律で決まっているのです。
※違反した場合、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処されます。
競馬八百長事件に加担した騎手とは?
今回の笠松競馬の八百長事件に実際に加担していた騎手は、実際にネット上でも実名が公開され話題を呼んでいます。
その騎手が以下の3人。
- 佐藤友則騎手(38歳)
- 島崎和也騎手(34歳)
- 山下雅之騎手(36歳)

左から、佐藤友則騎手・島崎和也騎手・山下雅之騎手
引退した調教師がこちら。

とくに佐藤友則騎手に関しては地方競馬1,679勝、中央競馬10勝を挙げており「笠松競馬のスター」とも呼ばれていました。
しかし、4人ともある日を堺に引退。
当初は4人の引退理由について触れられていませんでしたが、ネット上では様々な憶測が飛び交っていました。
これが今になり、この4人が総額3億円の所得隠しをしていたことによる引退だったということが判明したのです。
所得隠しは言い換えれば”脱税”。
調査は4人が引退する2ヶ月前の2020年6月から行われていたそうで、本人達だけでなくその親族ら約20人が名古屋国税局の税務調査を受けたとのことでした。
4人がいつ頃から脱税をしていたのかについては明らかにされていません。
八百長の手法とレースを紹介
3億円というとんでも無い額を彼らは一体どのように稼いだのか。
その手法と実際に八百長が行われていたと思われるレースについて触れていきます。
元調教師らが情報共有?調整ルームとは?

複数の笠松競馬関係者によると、元調教師や元騎手らは「人気馬だが脚に異常がある」「出走予定の馬のコンディションが悪い」という情報を共有。
3億円のうち、約2億円については元騎手・元調教師ら約10人の親族名義などの口座を利用して馬券を購入したものだということが調査により発覚しています。

騎手は競馬開催日の前日21時までに騎乗予定競馬場かトレセンの「調整ルーム」に入らなければなりません。
「調整ルーム」とはレース前日から外部との接触を断絶し、ジョッキーが心身の調整を行うことを目的とし、公正確保や騎手の心身の調整に必要不可欠なもの。
入出後は当然、携帯電話などの通信機器の使用が制限されます。
レースを左右できる騎手が外部と連絡を取ることが出来ないのは当然のこと。
仮に貴方が事前に「◯番の馬が落馬する」「スタートから鞭は入れない」と聞かされていたらその馬が絡んだ馬券は買いませんよね。
だからこそ、騎手は外部との連絡が絶たれるのです。
にも関わらず、所得隠しをしていた騎手らはなぜ情報を共有できていたのか。
そこには笠松競馬場の甘さが関係していました。
以前から指摘されていたレース運営の甘さ

笠松競馬でよく騎乗するジョッキーは「以前からレース運営が甘い」と言います。
最近ではルール違反の馬を出走投票で受け付ける、ゲート内に厩務員がいるにも関わらずゲートをオープンさせるなどのミスも。
さらには2019年6月には競馬場の厩舎エリアから場外への放馬事故も起こっており、同月18日〜21日までの開催を自粛しました。
ただの人為的なミスなのか、それとも意図的なものなのか・・・
これらのミスが直接関わっているとは言い切れませんが、詰めの甘さが露呈していたとなると今回のような騒動が起こるのも時間の問題だったのかもしれません。
数年前から異常オッズが報告されていた

通常、オッズは馬券を購入した時の票数が変動することによって変動します。
血統・能力上位・馬体状態から競馬新聞や専門家が本命に挙げることで人気が集中。
それにより多くの競馬ファンが買いたいと思うかどうかで決まる人気順とオッズのことを「一般票」と言います。
対して明らかにオッズの秩序を乱すような買われ方をしているオッズを「異常オッズ」と呼びます。
異常オッズは主に馬主による大口投票、SNSでの話題性や影響力のある著名人が軸馬にした場合などに発生する可能性が高いと言えます。
そしてもうひとつ、異常オッズが発生する可能性として挙げられるのが「インサイダー」による異常オッズです。
インサイダーとは組織の内部の人物や、内部の事情に通じている人のこと。
競馬法により競馬関係者が馬券を購入することは禁止されていますが、笠松競馬場では以前からそのインサイダーのものと思われる異常オッズが度々指摘されていました。
異常オッズが発生したレースとは
こちらは2017年5月31日、笠松2Rの出走前オッズです。

このレース1番人気の①モデストには佐藤友則騎手、4番人気の④ストームボーイには山下雅之騎手、そして5番人気の⑤サンマーシャルには島崎和也騎手が騎乗しています。
ちなみに⑤サンマーシャルの調教師は尾崎徹調教師。
つまり・・・
このレースは既に引退した4人全員が関わっているということになります。
1番人気の①モデストは複勝オッズ1.0倍〜1.1倍とダントツ人気。
そして次に見て頂きたいのが3連単のオッズ。

このオッズを見て、何か違和感を感じませんか?
そう、ダントツの1番人気、①モデストが含まれていない買い目がかなり売れているのです。
これを踏まえて、笠松2Rの結果を見ていきましょう。

レースは⑧−⑦−④で決着。
1番人気の①モデストは6着に終わりました。
1番人気が馬券に絡まない、なんてことはざらにあること。
しかし、このレースには違和感を覚える箇所が多数存在していました。
私がこのレースを見て違和感を覚えた箇所がこちら。
- スタートで①モデストが好スタートを決めたのにも関わらず抑えて後方へ
- ①モデストは最後のコーナーでも抑え気味
- 4番手から3番手へ上がろうとしていた③ブリエアヴェニールに騎乗する渡邉竜也騎手に対し、同じく4番手につけていた⑤サンマーシャルの島崎和也騎手が鞭で抑止

レース映像から拡大して抜粋しているため見にくくはなっていますが、映像を見ると明らかに島崎騎手は隣の渡邉騎手に対し鞭を打っていることがわかります。
鞭を打たれた渡邉騎手はこの年デビューの新人騎手。
少しでも良い成績を残すために勝とうとしている騎手に対しそれを阻止するなんて極悪非道すぎます。
結果、①モデストは馬券に絡まず、12番人気の⑧−⑦−④で決着した今レース。
騎手3人と調教師1人は協力者に対し、⑧−⑦−④や⑧−④−⑤など1番人気の①モデストが絡まない馬券の購入を指示していたと言われています。
勿論、このレースの他に何レースも八百長を行っていたと思われますが、今現在でははっきりと騎手や調教師の口からどのレースで八百長行為を行っていたかについては名言されていません。
八百長が行われていたレースに関しては今後、明らかになり次第追記していきたいと思います。
笠松競馬の八百長事件のまとめ
ここまで、笠松競馬場の八百長行為・元騎手と元調教師による脱税について解説してきました。
言うまでもありませんが、八百長行為は到底許される行為ではありません。
多くの競馬ファンの間に激震が走った今回の事件。
今後はこのようなニュースが出ないこと、フェアなレースが行われることを願うばかりです。
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